米国株は大半の銘柄が4半期配当となっており、年間4回配当金が支払われます。
しかし、SPYDやVYM、HDVに代表される米国高配当ETFは3月、6月、9月、12月が配当月となっており、ETFだけのポートフォリオでは毎月配当を実現するのは難しいと言えます。
そこで、S&P配当貴族指数に採用されている個別株をポートフォリオに組み入れることにより、毎月配当を実現しよう!という事で代表的な高配当株の配当月をまとめてみました。
これらの銘柄を組み合わせて、毎月チャリンチャリンと配当金を得てみませんか!?
米国高配当ETF
主要な米国高配当ETFであるSPYDやVYM、HDVの配当月は全て 3月、6月、9月、12月となっています。
ティッカー | 配当利回り | 経費率 | 配当月 |
---|---|---|---|
SPYD | 約5.0% | 0.07% | 3月、6月、9月、12月 |
VYM | 約3.0% | 0.06% | 3月、6月、9月、12月 |
HDV | 約3.5% | 0.08% | 3月、6月、9月、12月 |
それぞれの特徴は以下の通りです。
- SPYD:VYMやHDVと比べても配当利回りが高い傾向にあることが特徴のETFで、配当利回り重視の方におすすめの銘柄です。
- VYM:SPYD、HDVと比べて経費率が最も低い(0.06%)事が特徴です。コストをなるべく低くしたい、また値上がりと配当利回りのバランスがよい銘柄です。
- HDV:主要な高配当銘柄の中ではエネルギーやヘルスケア、生活必需品といったディフェンシブなセクターが多く組み入れられていることが特徴で、下落局面に比較的強い傾向がある銘柄です。
S&P500配当貴族指数とは?
S&P配当貴族指数の採用条件は、連続増配25年以上の他、時価総額30億米ドル以上であること、1日の平均取引額500万ドル以上であることです。
一定期間以上連続して増配し続けている厳選された優良株の集まりと言えるでしょう。
その構成銘柄は以下の特徴があります。
- 高配当であることから、成長株と比較して割安に放置される傾向にある。
- 相場の下落局面においては、収益を安定的に配当に回すことができるキャッシュフローの潤沢さや収益の安定性、株主還元姿勢から下落硬直性がある傾向にある。
2008年の金融危機においては、S&P 500が4割近く下落したのに対して、配当貴族指数の下落率は22%に留まっていたようです。
2021年現在、S&P500配当貴族指数の構成銘柄は66銘柄ありますが、その内の配当利回りが高い銘柄、投資先としてメジャーとされている銘柄をピックアップしてまとめました。
※利回りは2021年10月現在の数値を採用しています。
3月、6月、9月、12月配当銘柄
銘柄 | ティッカー | 配当利回り |
---|---|---|
アイビーエム | IBM | 4.6% |
コンソリデーテッド・エジソン | ED | 4.1% |
アムコー | AMCR | 3.9% |
ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス | WBA | 3.8% |
スリーエム | MMM | 3.3% |
ジョンソン&ジョンソン | JNJ | 2.6% |
マクドナルド | MCD | 2.3% |
1月、4月、7月、10月配当銘柄
銘柄 | ティッカー | 配当利回り |
---|---|---|
AT&T | T | 8.1% |
アッヴィ | ABBV | 4.8% |
カーディナルヘルス | CAH | 4.0% |
フランクリン・リソーシズ | BEN | 3.7% |
フェデラル・リアリティー | FRT | 3.6% |
レゲット・アンド・プラット | LEG | 3.6% |
キンバリー・クラーク | KMB | 3.4% |
ウォルマート | WMT | 1.6% |
2月、5月、8月、11月配当銘柄
銘柄 | ティッカー | 配当利回り |
---|---|---|
エクソンモービル | XOM | 5.6% |
シェブロン | CVX | 4.9% |
ピープルズ・ユナイテッド・ファイナンシャル | PBCT | 4.1% |
クロロックス | CLX | 2.8% |
プロクター&ギャンブル | PG | 2.4% |
キャタピラー | CAT | 2.3% |
変則銘柄
銘柄 | ティッカー | 配当利回り | 配当月 |
---|---|---|---|
リアルティ・インカム | O | 4.0% | 毎月配当 |
コカ・コーラ | KO | 3.1% | 4月、7月、10月、12月 |
ペプシコ | PEP | 2.7% | 1月、3月、6月、9月 |
ポートフォリオの例
ポートフォリオを構築するには、以下の事項を考慮する必要があります。
- ETFと個別株の比率
- セクター比率
- 他のアセットとの比率
投資は分散させる事が肝要です。ETFを買うと何十、何百といった銘柄に分散投資できる一方、個別株は一極集中投資となってしまい、リスクの度合いは上がります。個別株は最低でも10銘柄以上をポートフォリオに加えると良いでしょう。(あまり増えすぎると管理が煩雑になりますが。笑)
また、業種やテーマ、材料など株式が持つ特性に着目して分類したグループのことをセクターと言いますが、一つのセクターに対してポートフォリオの15%以下を目安にすると良いでしょう。個別株をポートフォリオに加える際はセクター比率を考慮すると良いでしょう。
他のアセット(債券やコモディティ)との比率については、投資資産全体のリスクを調整する際に考慮しますが、ここでは割愛します。
以上を踏まえ、毎月配当の例としてポートフォリオを組んでみました!
- 毎月配当!
- 配当利回り4%以上
- ETF:個別株=5:5
ティッカー | 構成比率 | 配当利回り | セクター | 配当月 |
---|---|---|---|---|
SPYD | 25.0% | 5.0% | ETF | 3月、6月、9月、12月 |
VYM | 12.5% | 3.0% | ETF | 3月、6月、9月、12月 |
HDV | 12.5% | 3.5% | ETF | 3月、6月、9月、12月 |
T | 5.0% | 8.1% | 通信 | 1月、4月、7月、10月 |
ABBV | 5.0% | 4.8% | ヘルスケア | 1月、4月、7月、10月 |
CAH | 5.0% | 4.0% | ヘルスケア | 1月、4月、7月、10月 |
BEN | 5.0% | 3.7% | 金融 | 1月、4月、7月、10月 |
WMT | 5.0% | 1.6% | 小売 | 1月、4月、7月、10月 |
XOM | 5.0% | 5.6% | エネルギー | 2月、5月、8月、11月 |
CVX | 5.0% | 4.9% | エネルギー | 2月、5月、8月、11月 |
PBCT | 5.0% | 4.1% | 金融 | 2月、5月、8月、11月 |
PG | 5.0% | 2.4% | ヘルスケア | 2月、5月、8月、11月 |
CAT | 5.0% | 2.3% | 資本財 | 2月、5月、8月、11月 |
合計 | 100% | AVG.4.1% | 1セクター15%以下 | 毎月配当! |
SPYDをメインにETFを50%、個別株を10銘柄選定し、1セクター15%以下、平均配当利回り4%以上となるようにポートフォリオを組んでみました。
これが最善という訳ではなく、あくまで一例であることをご理解頂き、銘柄選びの参考として頂けると幸いです!
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