2021年5月、S&P500が史上最高値を更新し、現在コロナバブルとも言われています。ポートフォリオを見直す中、1%しか保有していなかった外国債券を5%程度まで増やそうかと考えました。長期保有を前提とすると、コスト面での比較は避けられない問題です。米国ETF、国内ETF、投資信託、どれで買おうか、比較してみたいと思います。
外国債券に投資する際の手数料比較
前提条件
先進国債券でも米国債券でも同等クラスとして比較しています。
私が債券クラスに投資する目的は
- ポートフォリオ全体のリスクを下げる
- 国内債券と比較し、為替リスクを負うことになるが、その分リターンが少しあがる
ポートフォリオのうちの5%なので、米国一国集中でも先進国に分散していても、それほど大きな影響はないため、どちらでもかまいません。新興国債券はリスクが高いため、債券における目的に合わないため今回の投資の対象に加えていません。
なお、証券口座はSBI証券での手数料です。
米国ETF
アメリカの証券市場に上場しているファンド(投資信託)=米国ETF です
AGG(iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF)
- 運用会社=ブラックロック社
- 運用資産=876億ドル(9.5兆円以上)
- 信託報酬=0.04%
AGGはこれまで信託報酬が0.20%→0.08%→0.04%と、運用規模が増大するにつれコストが引き下げられているよ。コストが低いから資金が流入し、資金が増えるからコストが下がり・・・好循環で他のファンドの追随を許さない!
ゴールドの手数料比較で使用した、2020年7月〜2021年6月の為替レンジで計算した為替取引コストは0.0537〜0.0585%でした。1.0437〜1.0485 0.064
注意すべきは証券会社に支払う購入時&売却時の手数料です
SBI証券の場合、米国株の手数料は約定代金の0.45%(税込0.495%)
以上3点、信託報酬と為替取引コスト、売買手数料を買うときと売るときの両方を含めて計算してみました。
計算式としては、年あたりのコスト=信託報酬+(為替取引コスト+売買手数料)÷保有年数 となります。
保有期間 | 年率コスト |
---|---|
1年 | 1.08〜1.09% |
10年 | 0.144〜0.145% |
20年 | 0.0922〜0.0924% |
30年 | 0.0748〜0.0750% |
購入時&売却時に手数料がかかるため、短期売買には向いていませんね。
分配金は再投資ではなく、払い出される仕組みになっています。
国内ETF
日本国内の証券市場に上場しているファンド(投資信託)です
上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジなし) (1486)
純資産額の変動率をS&P 米国債7-10年指数(TTM、円建て)の変動率に一致させることをめざしているファンドです。
- 運用会社=日興アセットマネジメント
- 純資産額=278.2億円
- 信託報酬0.176%(税抜 0.16%)
SBI証券のアクティブプランの場合、約定代金が1日あたり100万円以内は手数料0円です。
そのため、100万円を運用する場合は1年あたり1760円がコストとして必要です。
姉妹ファンドとして、1487- 上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジあり)もあって、為替の影響を受けない分安定した運用ができるよ。
でも、分配金利回りが為替ヘッジなしは2.42%だったのが、為替ヘッジありだと2.01%と少し落ちます。自分の資産配分の中で、為替ヘッジをどれくらいとれるかによって選択したら良いかも
投資信託
iDeCoやつみたてNISAでおなじみの投資信託です
eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
コスト・運用規模どちらでも国内最大手といえるeMAXIS Slimシリーズのうち、FTSE世界国債インデックス(除く日本)への連動をめざす商品です。米国だけでなく欧州も含まれています。
- 運用会社=三菱UFJ国際投信
- 純資産総額=143.4億円
- 信託報酬=年率0.154%(税抜き0.140%)
SBI証券の場合、売買時手数料は0円です
SBI証券の「投信マイレージサービス」におけるポイント付与率は月間平均保有額に対し年率0.05%となっているため、実質コストは0.104%です。
投資信託なら、iDeCoやつみたてNISAで非課税枠を使えるから非常に嬉しい!
結果、何を買うのか…
比較表
米国ETF、国内ETF、投資信託の税込コストを表にまとめて比較します
商品 | コスト | 純資産総額 | 分配金 |
米国ETF(20年保有) | 0.0922〜0.0924% | 9.5兆円 | 払い出し |
国内ETF | 0.176% | 278.2億円 | 払い出し |
投資信託 | 0.104% | 143.4億円 | 再投資 |
米国ETFは長期間保有するほど、売買手数料のコストを過小評価できるようになり、16年以上の保有で投資信託のコストを下回ることになります。
私はコレを買います
国内ETFの利点は感じられずコスト面で最安の米国ETFか、優遇税制を受けられる投資信託かの2択ですね。
SBI証券では、つみたてNISAで債券クラスを買おうとすると、債券と株式を含むバランスファンドしかありません。楽天証券も見てみましたが、同様のようです。自分自身でポートフォリオを作りたい人にとってはとても扱いにくい仕様になっています。
あくまで投資を初めてする人を対象に、株式への投資を促す目的なのでしょうか。制度にしばられて選択できる商品がないというのは非常にやりにくいです。
ゴールドで調べた際も買いたい商品がつみたてNISAやiDeCoで買うことができず歯がゆい思いをしました。
SBI証券のiDeCoのラインナップには外国債券クラスが取り扱われており、iDeCo内でのリバランス用に購入しようかと思っています。
配当金が毎月振り込まれるのも、とっても楽しそうですしね!
ちなみに、投資金額が175%に成長しているファンド(セゾン資産形成の達人ファンド)を一部解約した資金で外国債券を買おうと思います!
妻みーでした!
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