NAS(ナス)とは、Network Attached Storageの略で、ネットワークに接続できるハードディスク(記憶媒体)の事です。ざっくり言うと、ネットワーク経由でアクセスできる外付けハードディスクのようなものです。
むー家にも導入しており、一眼レフカメラやスマートフォンで撮りためた写真や動画、家計簿や家電の取扱説明書といった書類等の様々なデータをNASで一元管理をしています。
ありとあらゆるファイルやデータを全てNASへぶち込んでいるので、取扱説明書や電気代・ガス代の明細もペーパーレスで管理できています。
この記事では、家庭にNASを導入するメリットとデメリット、むー家でのNASの使い方を紹介していきます。
余談ですが、本ブログはワードプレスで構築しており、そのWEBサーバーとしてもNASを活用しています!
この記事は以下のような方にオススメできそうです。
- 写真や動画撮影が趣味で、大量のデータを取り扱う方
- PCやスマートフォンの容量が不足している方
- Google Drive等の有料クラウドストレージサービスを利用されている方
- ワードプレスでブログを始めたい方
家庭でNASを導入するメリット・デメリットと活用例
NASで出来ること
NASでどんなことが出来るのかまとめてみました。
- 写真・動画・音楽・書類などのデータを一元管理ができる
- NASに保存したデータをインターネットで共有できる
- ネットワークカメラと接続することで、防犯カメラとして利用する
- テレビ番組の録画
NASは同じネットワークに接続していれば、PCやスマホ、タブレットからもアクセスできます。設定次第では外出先からNASへアクセスする、といった使い方もできます。
NASに写真や動画、音楽などのファイルやデータを保存しておけば、ネットワークを介してどの端末からでも自由にアクセスできます。もちろん、ユーザーに権限を割り当てる事でファイルへのアクセスや編集を制限することもできます。
また、スマホの空き容量が少ない場合は写真、動画、音楽などのファイルをNASに保存することでスマホの空き容量がなくなることを防げます。
NASを導入するメリット
NASを導入するメリットは次のような事が挙げられます。
ランニングコストが発生しない
クラウドストレージサービスは無料で使える容量を超えてしまうと有料プランに切り替える必要があります。一方、NASは本体とHDD(ハードディスクドライブ)を購入してしまえば、毎月のサービス料や会費といったランニングコストは一切必要なくなります。
NASの寿命は5~10年とされており、一般的に10年は使えるようです。すると、2万円のNASを買って10年使ったとしたら、なんと月額167円(仮に5年で壊れたとしても月額333円)で使える計算になります!(HDD代は考慮していません。)
ランニングコストについても、厳密に言うとNASを動かす電気代がかかりますが、普通のPCよりも省電力設計になっているので気にするレベルではありません。大体のNASにはタイムスケジュール機能があり、夜間など使わない時間帯は自動的に電源を切る事もできます。
参考までに、私が使っているDS220jの月辺りの電気代を試算してみます。
公称の消費電力は無負荷時で5.06Wですので、24時間稼働した場合の電気代は、1kWh当たり27円とすると、
5.06W ÷ 1000 × 24時間 × 27円/kWh = 3.27888円/日
1日当たり高くても4円、月額約120円です。
ストレージサービスの2TBの容量での月額料金はGoogle Driveで1300円、ドロップボックスで1200円ですので、ストレージサービスの月額利用料に比べたら微々たるものですよね。NASの電気代は一定ですので、HDDの保存容量が大きくなればなるほど費用対効果が高くなります。
NASの保存容量は自分で自由に設定できる
NASはHDDを搭載することで記憶媒体として機能します。従って、自分または家族が必要な分のHDD容量を自由に決めることが出来ます。
参考までに、私は2TBのHDDを搭載しています。
HDDの容量を有効に使える
PCやスマホの空き容量は端末によって違いますが、他の端末の容量が空いているからといって、普通は端末間でその保存容量を融通しあうことはできません。
しかし、NASを使えば全員が同じHDDにデータを保存し、HDDの空き容量をシェアしながら容量を有効的に使えます。
クラウドストレージサービスの提供側の都合に左右されない
企業が運営するサービスと言えども、情報流出リスクやデータ消失リスク、はたまた急に契約プランを改悪したり、そもそもサービスを停止してしまったりと、ユーザー側でコントロールできないリスクが無いわけではありません。
Google photoを例にすると、2021年5月に容量無制限を終了するとアナウンスがあったことは記憶に新しいですね。このように、何かがある度いちいち使うサービスを切り替えるのも面倒ですよね。
その点、NASではRAIDと呼ばれるバックアップ体制を取るなど、自分自身でリスク管理する事が出来ます。
(ただし、全て自分でリスク対策しないといけないので、一概にメリットとは言い切れません。)
デメリット
設定方法が分かりにくい
一番のデメリットはこれだと思います。
アルファベットや専門用語が飛び交うので、とっつきにくく、私も初めは苦労しました。
慣れればどうということはないし、初期設定を済ませたら後は特段やるべきことはないので、初期設定をクリアすれば便利に使えます。
むー家のNASの使い方!
NAS機器構成
- NAS:Synology DS220J
- HDD:Western Digital WD20EFAX-RT 2TB ×2(RAID1にてミラーリング)
ちなみに、HDDは長時間連続稼働することを想定したNAS専用設計のものを選んだ方がいいと思います。写真等重要なデータを保存するなら、なおさら信頼性のある製品を選ぶべきです。
ここでは詳しいことは書きませんが、むー家では以下のようなことにNASを活用しています!
- 一眼レフカメラやスマホで撮った写真や動画を全てNASへ自動的にバックアップ
- 紙ベースの家電等の取扱説明書や料金明細等を全てスキャンし、NASへ保存
- NAS内にWEBサーバーを立ち上げ、ブログをインターネット上に公開
恒例のコスパ試算
恒例のコスパを計算してみます。試算条件は下記の通りとします。
- 耐用年数は5年
- 電気代は月額120円
項目 | 金額 |
---|---|
NAS Synology DS220J | ¥21,980 |
WD HDD 2TB ×2 | ¥15,160 |
Total | ¥37,140 |
初期費用 37,140円 ÷ 耐用年数5年 ÷ 12か月 = 619円/月
初期費用按分 619円/月 + 電気代 120円/月 = 739円/月
クラウドストレージサービスのおよそ半額の約700円で2TB(RAIDしないなら4TB)の容量を使える計算になりました。
もちろん、5年以上使うことが出来ればさらにお得です!
まとめ
ここではNASを使ってできることやそのメリット、クラウドストレージサービスとのコストの比較を行ってきました。
皆さんもNASを導入して、コストを抑えて快適なホームネットワークを構築してみてはいかがでしょうか!
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