仮想通貨のマイニングをやってみたい!と思っても普段慣れてない方がPCを自作するのはハードルが高いイメージがありますよね。
でも、PCの自作は実は意外と簡単にできるので、ご参考としてマイニングに必要なパーツの解説と月10万円程の利益を上げている私のマイニング環境をご紹介していきたいと思います。
マイニングPCの構成
マイニングを始めるために必要なPC構成は以下の通りです。
PCの構成
- 電源
- マザーボード
- CPU
- メモリ
- SSD
- GPU(グラフィックボード、グラフィックカード)
- OS(Windows等のオペレーティングシステム)
- ライザーカード(GPUを複数枚使用したい場合に必要)
最も重要なパーツは電源とGPUです。他は安価なもので十分だと思います。
マイニングPCに必要なのは何といっても収益性(=GPUの性能)ですが、安全性・安定性が確保されている事が大前提です。
(マイニング以外にゲームをするとか動画編集をする、とかであれば必要に応じて各パーツをグレードアップしてください。)
それでは、それぞれのパーツについて順番に解説していきます。
電源
電源は一般の家庭用コンセントに供給されている交流の電気をパソコン等の電気製品に使用されている直流の電気に変換するパーツです。
ここで注目したいのが電源容量(ワット数)と変換効率です。
電源容量
電源容量とは、電源が100%負荷率のときに供給できる最大電力のことです。従って、マイニングPCが必要とする最大電力以上の容量を持つ電源を選べば良いということになりますが、実際はPCが必要とするより大きめの容量の電源を選んだ方が無難です。
その理由は、電源の負荷率によって変換効率が変わるという事と、常に電源の100%に近い負荷で稼働させていると発熱により電源の寿命が縮むことに繋がるからです。
電源は、できるだけ余裕を見た容量のものを選定するのが良いでしょう!
変換効率
電源の変換効率は24時間稼働し続けるマイニングにおいて収益に直結します。
交流の電気を直流に変換する際に熱が発生します。この熱は無駄なものなので、この熱が少ない程良いという事になります。
そのため、高効率な電源ほど次のメリットが得られます。
- 無駄となる電気が減るため、電気代が節約できる
- 発熱が減るため、寿命が延びる
- 発熱が減るため、冷却ファンの静音性が高くなる
高効率な電源を選ぶ1つの目安として、80PLUS(エイティープラス)という規格品を選ぶのがポイントとなってきます。
80PLUSとは電源の電力変換効率に関する規格の1つで、変換効率が80%以上の製品に与えられる認証です。
変換効率が低い順にStandard、Bronze、Silver、Gold、Platinum、Titaniumの6つのランクが定められており、24時間稼働し続けるマイニング用途では出来るだけ高効率、具体的には80PLUS Gold以上の製品を選ぶのが良いでしょう。
負荷率/電源変換効率 | 20% | 50% | 100% |
---|---|---|---|
80PLUS Standard | 80% | 80% | 80% |
80PLUS Bronze | 82% | 85% | 82% |
80PLUS Silver | 85% | 88% | 85% |
80PLUS Gold | 87% | 90% | 87% |
80PLUS Platinum | 90% | 92% | 89% |
80PLUS Titanium | 92% | 94% | 90% |
その他、GPUを複数枚使われる場合は、GPUへ電源供給するための8ピン(6+2ピン)ケーブルの取口が多い方が望ましいです。
ここまでの情報を踏まえ、電源を選ぶポイントは以下となります。
- 電源容量はPCの必要電力に対して大き目に余裕を見る
- 80 PLUS GOLD以上
- 8ピン(6+2ピン)ケーブルの取り出し口が多い(GPUを複数使いたい場合)
私のケースですと、GPU4台+諸々のパーツの消費電力が約650Wであるため、GPUの増設を見込んだ上で変換効率が60~70%となるよう1200Wの容量の80PLUS Platinum電源を選定しました。
マザーボード
マザーボードは基本的にGPUを挿し込むためのPCIe(PCI-Express)スロットがあればそれでいいです。
もし、GPUを複数枚接続して使いたいならPCIeスロットが出来るだけ多いマザーボードを選ぶと良いでしょう。
マザーボードを選ぶポイントは次の通りです。
- PCIeスロットができるだけ多いもの
私は最大6枚までGPUが挿せるBIOSTARのTB250-BTCを使っています。
CPU
CPUの性能はマイニングには必要ありません。Windowsやマイニングに使用するソフトが動けば問題無いので、安価なもので問題ありません。
私はIntelのCeleron G3930を選択しました。
メモリ
マイニングにメモリ容量はほとんど必要なく、4 GB程度で十分でしょう。
SSD
マイニングのみの用途であれば128GB程度の容量でいいと思います。
Windows 10をSSDにインストールすると、使用容量は大体20GB程度となります。
GPU
マイニングPCにおいて計算の実行役となり、収益性を左右するパーツがこのGPUです。
ここにいかにお金をかけるかで得られる収益も変わってきます。
基本的に高性能なもの程得られる収益は高いと思って頂いて結構ですが、高性能になればなるほどそれに伴いお値段が高くなります。
だからと言って、一番グレードが高いものを買えばいいのかと言うとそうではなくて、最も重視すべきはワットパフォーマンスです。
要は少ない電力でたくさん演算処理が出来るGPUが良い、ということになり、どのGPUが効率が良いかの判断は下記の記事を参考にしてください。
RTX3070やRTX3060Ti辺りが消費電力も少なく、高いハッシュレートが得られるためオススメです。私はRTX3070をメインに運用しています。
OS(オペレーティングシステム)
基本的にはWindows10で良いと思います。パッケージ版を購入しても良いですし、Microsoft公式HPから、Windows10のISOファイルをダウンロードする事も出来ます。
Windows環境が必要でない(ワードやエクセル、ネットサーフィン等をしない)ならNiceHash OSやHive OS等マイニング専用のOSを使用しても良いと思います。
ライザーカード
ライザーカードは1枚のマザーボードに複数枚のGPUを接続する場合に必要となります。ライザーカードは各社から販売されていますが、N.ORANIEのものが評価も良かったのでこちらを購入しました。
1年間くらい使用していますが、現環境では不具合は全くありません。
私のマイニング環境
- 電源:colsair HX1200i
- マザーボード:Biostar TB250-BTC
- CPU:Intel Celeron G3930
- メモリ:シリコンパワー4GB
- Transcend SSD 128GB 2.5インチ SATA3.0
- GPU:RTX3070 ×4台、RTX2060 Super × 1台
- ライザーカード:N.ORANIE ライザーカード ×5
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