配当金で生活するにはいくら必要?利回り別シミュレーションで解説

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「配当金だけで生活できたら…」投資をしている人なら一度は考えたことがあるのではないでしょうか。働かずに毎月決まったお金が口座に振り込まれる、いわゆる「配当金生活」は多くの人の憧れです。

では実際に、月5万円、10万円、あるいは生活費すべてを配当金でまかなうためには、どれくらいの資産が必要になるのでしょうか? 本記事では、利回りごとのシミュレーションをもとに、配当金生活の現実的なラインをわかりやすく解説します。

配当金生活の定義

配当金生活とは、株式や投資信託から得られる配当・分配金を生活費の一部、あるいはすべてに充てるライフスタイルのことを指します。毎月安定した現金収入を得られるため、「働かなくても収入がある」という点で多くの投資家の憧れになっています

メリット

  • 不労所得による安心感
    定期的に入金があるため、心理的なゆとりが生まれます。
  • 老後資金の心配を和らげる
    年金以外の収入源を持てるのは大きなメリット。
  • FIRE戦略の一部に組み込みやすい
    完全リタイアでなくとも、生活費の一部を補えるだけで選択肢が広がります。

デメリット

  • 多額の元本が必要
    「配当金だけで生活する」には数千万円〜億単位の資産が必要になることも。
  • 減配リスク
    業績悪化で配当が減ったり、無配になる可能性もあります。
  • 配当課税の存在
    税引後の手取りを前提に考える必要があります。

配当利回りと必要資産の関係

配当金生活を実現できるかどうかは、 利回りと必要資産額のバランス で決まります。基本的な計算式はとてもシンプルです。

$$
必要資産額 = 年間生活費 ÷ 配当利回り
$$

例えば、年間120万円(=月10万円)を配当で得たいと考えた場合、

  • 利回り3%なら 4,000万円
  • 利回り4%なら 3,000万円
  • 利回り5%なら 2,400万円
むー
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同じ生活費でも、利回りが1%違うだけで必要資産は大きく変わります。

利回りは高ければいいわけではない

一見すると「利回りが高い銘柄を選べば、少ない資産で配当金生活できる」と思いがちです。しかし、利回りが高すぎる銘柄には以下のリスクがあります。

  • 業績が不安定で、将来減配される可能性が高い
  • 株価下落によって資産全体の価値が大きく下がる
むー
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そのため、長期的に安定して配当を受け取りたいのであれば、 現実的な利回り3〜4%前後を想定 するのが無難といえます。

ケース別シミュレーション

ここからは、実際に「月いくらの配当金が欲しいか」に応じて必要資産を計算してみましょう。シミュレーションは利回り3%・4%を基準にしています。

月の配当希望額年間配当額必要資産
(利回り3%)
必要資産
(利回り4%)
5万円60万円2,000万円1,500万円
10万円120万円4,000万円3,000万円
20万円240万円8,000万円6,000万円
30万円360万円1億2,000万円9,000万円

今回のシミュレーションを見ると、配当金だけで生活するためには、想像以上にまとまった資産が必要であることがわかります。月5万円程度の「お小遣い的配当」なら現実的ですが、月20万円以上となると数千万円単位の資産が必要になり、独身でもフルFIREを目指す場合は1億円を超える資産が必要になる計算です。利回りが1%変わるだけでも必要資産は大きく変動するため、高利回り銘柄だけに頼るのはリスクが高いことも確認できます。

一方で、部分的に生活費を補うレベルであれば、比較的現実的に配当金生活を始められることも見えてきました。例えば月5〜10万円の配当収入は、仕事を続けながらの「サイドFIRE」としても有効です。

配当金生活を目指す戦略

配当金生活を現実的に目指すためには、資産をどのように運用するかが重要です。ここでは代表的な戦略をいくつか紹介します。

1. 高配当株に集中投資する方法

高配当株に資金を集中させると、少ない資産でも効率的に配当収入を得やすくなります。例えば利回り5%前後の銘柄に投資すれば、月5万円の配当を得るための必要資産は低く抑えられます。このため、配当金生活を早く始めたい人や、特定の株に自信のある投資家には魅力的な戦略です。

ただし、高配当株には注意点もあります。業績悪化による減配リスクや、株価下落による資産価値の変動が大きいことです。特定の銘柄に依存しすぎると、予期せぬ収入減や元本割れのリスクを抱えることになります。そのため、長期的に安定した配当を期待する場合は、銘柄選びを慎重に行う必要があります。

2. 連続増配株に投資する方法

連続増配株とは、長年にわたり毎年配当を増やし続けている企業の株を指します。こうした銘柄に投資することで、利回りは初期こそ控えめでも、時間が経つにつれて配当収入が自然に増えていくため、将来的に安定した生活費の補填が期待できます。さらに、増配を維持できる企業は業績が安定していることが多く、株価変動リスクも比較的抑えられる傾向があります。

ただし、連続増配株でも経済ショックや業績悪化で増配が止まる可能性はゼロではないため、分散投資を心がけることが重要です。長期的な配当収入の成長を狙いつつ、安定性とリスク分散を両立させる戦略として有効といえます。

3. インデックス投資+高配当株

より安定性を重視する場合は、インデックス投資に一部高配当株を組み合わせる方法が現実的です。S&P500や全世界株式インデックスなどの分散投資は、市場全体の成長を享受しつつ、特定銘柄のリスクを抑えられます。インデックス投資で基盤を作りながら、高配当株で生活費に必要な配当を補うイメージです。

この組み合わせのメリットは、配当収入の安定性を保ちながらも、資産の成長を狙えることです。また、リスクを分散できるため、高配当株だけに集中投資する場合よりも心理的な安心感があります。長期運用を前提に、徐々に配当収入を増やしていく戦略として有効です。

むー
むー

私は米国インデックスをコア資産としつつ、日米配当株をサテライトとして買っています。

まとめ

配当金生活は多くの人が憧れるライフスタイルですが、実現にはまとまった資産と安定した利回りが必要です。月5〜10万円程度の部分的な配当収入なら比較的現実的で、サイドFIREとしても有効ですが、生活費全額を賄うフルFIREは数千万円〜億単位の資産が必要になります。

リスクや税金を考慮しつつ、高配当株やインデックス投資を組み合わせる戦略で、段階的に配当収入を増やしていくことが現実的なアプローチです。

最後までご覧頂きありがとうございます。

むー
むー

筆者:むー
30代会社員、2児のパパ。世帯総資産1億円を達成した経験をもとに、子持ち会社員向けのFIRE(早期リタイア)や資産形成、長期投資の実践方法をわかりやすく発信しています。
読者の皆さんが無理なく資産を増やし、生活の自由度を高めるためのヒントをお届けします。

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